すべては38億年繋がれてきた命【釧路湿原カヌー】

旅の中で

冬の釧路湿原へ行ってきました。
快晴無風で水面は鏡。
放射冷却でマイナス17度まで冷え込みました。
木々には樹氷、氷の上にはフロストフラワー。
気嵐で湖からは蒸気が立ち昇ります。
塘路湖からアレキナイ川を釧路川との出合いまで往復します。
オオワシ、カワセミ、ヤマセミ、エゾシカなど、たくさんの野生動物に出会うことができました。
その中でも印象に残ったのはミンクです。
雪の中からひょっこりと顔を出し、川を泳いでいきました。北アメリカが原産のイタチの仲間です。
毛皮を取るために釧路周辺に持ち込まれ2000年頃まで養殖されていたそうです。
逃げ出したり放されたりしたものが、野生で繁殖し増えて問題になっているようです。
生態系に大きな影響を及ぼすのでしょう。
特定外来生物というやつです。
しかしミンクとしては必死に命を繋いできただけなのです。
人間によって勝手に連れて来られ、毛皮のために養殖され、その後は駆除対象になります。
生態系を守るために出来るだけ早い段階で駆除するのはきっと大切なことなのでしょう。
しかしミンクに限らず生態系を管理するための駆除と廃棄ということには個人的にはとても違和感を感じます。
動物の駆除として鹿の個体数管理があります。駆除された9割以上が食べられずに埋められていると聞きます。
他者の命を奪うのは自分の命を繋ぐためであってほしいと思います。
食物連鎖の一部であってほしいと思います。
そしてわたしも最後は食べられるか土に還るかしたいと思いました。

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