春になってうちの猫たちはどんどん冬毛が抜け、夏毛へと生え変わります。家の中も外もそこら中に毛が落ちています。小鳥が地面に降りてきて、その毛をくわえていきます。どうやら巣作りに使うようです。恋の季節です。一生懸命に素敵な巣を作っているのでしょう。かわいいなと思って見ていました。
ある朝、家の中に鳥の羽が散らばっていました。どうやら抜け毛を取りに来たときに猫に捕まって食べられてしまったようです。あっという間に一生が終わりました。申し訳ない気持ちと同時に、これが生きるということかと思いました。
きっとほとんどの生き物にとっては毎日が命懸けなんでしょう。小さな生き物ほどその傾向が強いのかもしれません。反対に生態系ピラミッドの頂点にいる生き物たちは常に飢えと闘っているのでしょう。今日を生き抜くというのは大変なことなんですね。
生まれ変わるならどちらがいいかと考えてみました。わたしは捕食される側がいいなと思いました。
小鳥たちは今日も一生懸命に歌い、猛烈に生きています。





